火曜会は番組制作だけでなく、制作者の研修にも力を入れており 全国の加盟局ラジオ制作担当者の技術向上と交流を目的とした「ラジオ研修会」を毎年開催しています。
業界内外の講師によるワークショップあり、パネルディスカッションありの2日間に渡る多彩な内容となっていて、各局のディレクターやアナウンサーなどラジオ制作に関わる参加者に、ラジオというメディアについて考え、学び、番組制作のヒントとなる経験を本社に持ち帰ってもらうことを目的としています。現在のラジオ業界では貴重な「ラジオ制作者のための研修会」であり、他局の制作者との交流、情報交換を通じてお互い切磋琢磨するきっかけにもなっています。
1日目の夜には懇親会と併せて「録音風物誌」の番組コンクール表彰式(リンク)も開催される為、各局東京支社のラジオ担当者も加わり、全国のラジオ関係者の活発な交流が行なわれます。
このラジオ研修会も、加盟局東京支社の研修会担当委員が中心となり、企画から運営までを担っています。
2019年度テーマ 「Rの時代へ」
1日目(午後)
講師:高橋弘樹氏 (テレビ東京ディレクター)
テーマ:「1秒でつかむ!テレビのテクニックに学ぶ『画が浮かぶストーリー』作りの技術」
内容:参加者からの事前アンケートを使った講演はこれぞエンタメ!観る者の心を掴む演出で参加者も驚きの表情を隠せませんでした。アンケートの多数を占めた、経費と人不足の中、若者に番組を聴いてもらうにはどうしたらいいのか、という悩みに対し4つのキーワードでテレビにおける企画作りと演出手法を披露。
①元は完全な「遊び」!「◯◯万円」企画から誕生 →「身軽さ」重要
②元のタイトルは、「◯◯、見せてください」 →「欲望」の昇華
③目指したのは、「超◯◯」ドキュメンタリー →「根本価値」の否定
④「◯◯◯」をぶっ壊す! →「◯◯◯崩壊力」
1秒でつかまれた参加者の皆さんが圧倒される熱量の「仕事術」。世の中のニーズと自分のやりたいことをいかにマッシュアップし番組制作に落とし込むかのヒントを媒体を超えて得られたようです。
1日目(午後2部)
講師:石井彰(放送作家)
テーマ:「録音風物誌 石井彰クリニック~良い番組とは~」
内容:録音風物誌番組コンクールに入賞した作品、惜しくも選外だった作品を聴き比べ、
具体的にどこをどう気を付ければより良い番組になるかの心構えとテクニックを講演。
・ナレーションを書く時は、取材した体験や調べた知識をいったん捨てる
・編集は目でするのではなく耳でする(息を吸う所から使い、吐いた所まで使う)
・初めて番組を聴く人の立場に立って構成する
など、「その情景を知らない人に音だけで伝えて想像させる」ことの難しさも、演出次第で絵が浮かぶ技術を教えていただきました。
2日目(午前)
講師:萩原慶太郎(TBSラジオ編成部長)
テーマ:リスナーファインダーとラジオの未来
内容:radikoで聴取されている自局の聴取ログデータを1分単位で可視化し、生放送のスタジオ内に設けたモニターで表示。これによって番組制作者はリスナーの動きを意識しながら放送できるシステム「リスナーファインダー」についての講演と、「ラジオの未来」と題して様々な形のオーディオというジャンルを超えた海外のデジタルコンテンツやプラットフォームを紹介していただいた。誰もがスマホのアプリで世界に向けて発信できる世の中で、制作者として予算や人手不足の問題を前にアイデア次第でできることは無限にあることを示唆された内容でした。
「災害報道:ラジオに求められるもの」
コーディネーター:荻上チキ(TBSラジオパーソナリティ)
パネリスト:
桶田敦(大妻女子大学文学部コミュニケーション文化学科教授)
熊本放送東京支社編成部長 大久保勝博
南海放送報道局長 三谷隆司
内容:災害時、電気はじめインフラが壊滅状態にある中で存在感を増すラジオ。
TBSラジオ「Session-22」内でも災害時の報道について頻繁に放送、議論している荻上チさんをコーディネーターに、昨年の西日本豪雨被害に遭った愛媛県の南海放送と、2016年の熊本地震で被災した熊本放送からパネリストをお招きし、災害報道でも地震と水害では異なる点等を討論。
台風や豪雨による水害の被害規模が甚大化しつつある災害列島・日本。全国の放送局の意義や使命が今後さらに問われることは必至ではないでしょうか。
2018年度テーマ「ラジオ ハンパないって!そだねー」
1日目(午後)
講師:掛原雅行氏(ラジオNIKKEI技術顧問、㈱SEVEN代表取締役)
テーマ:「今知っておきたい!ラジオを取り巻くITトレンド」
内容:ITが進むことで コンピューターの発達が世の中を大きく変えた「デジタル革命」、「情報革命」
誰もが発信できる時代に。一方、放送は意外に職人的な番組作り、チームワーク重視といったアナログな世界である。そのアナログのいいところは残しつつデジタルのいいところを取り入れスピード感をもって進化する為に必要な知識とは?
講師:石井彰氏(放送作家)
テーマ:「石井彰の録風ラジオクリニック」
内容:録音風物誌番組コンクール受賞作品その他4作品を拝聴し、参加者が(企画・テーマ・構成・出演者・演出(音楽))の5点を基準に各自採点することで良い点悪い点を意識しながら録音構成番組の聴き方、作り方をレクチャー。
ナレーション、ロケでの音、インタビューの音量レベルと音圧の調整ひとつで「自分が一番聴かせたい音」をクリアにしリスナーに訴える。4K時代(高齢化・過疎化・国際化・格差化)に向けての番組作り・テーマ探し。頭で想像して楽しむラジオというメディアの特性として、とにかく「音」を大事にする。人間は外から情報を得る時は視覚が83%、聴覚が12%、嗅覚味覚触覚で5%。ラジオは12%で勝負。日本人は漢字に変換して考える習性があるので固有名詞・地名などを分かりやすい漢字に変換作業も必要。
ナレーションが多い番組は取材が足りない証拠。ラジオのナレーションは「見えるように書く」、テレビなら「聞こえるように書く」のがコツ。
2日目一部(午前)
講師:TBSR&Cラジオ編成部 長田ゆきえ氏
テーマ:「SNS、LINE、YouTubeの時代、若者向けラジオ番組の新たな形とは」
内容:2018年4月からTBSラジオで始まった「TALKABOUT」を題材に、SNSを活用した若者向けラジオ番組の作り方について伺う。
若い子は長い間話を聴けないのでトークやコーナーを短めにBGMで切り替えるなど注意。またとにかく新しい層に番組を聴いてもらえるように、オンエア直前にインスタライブを配信したり、リクエストをLINEで募ったりといった試みをしている。番組立ち上げ時はスマホデビューの「13歳を狙え」という意図もあったそうですが、デジタルネイティブのリスナーに向けての気遣いや試みは若手制作者にも響く内容でした。
2日目二部(午前~午後)
講師:やきそばかおる氏(コラムニスト・ライター・編集者)
テーマ:「ラジオの種まき108ツ~radikoで見えてこないポイントを可視化する」
内容:自らも生粋のラジオリスナーであるやきそばさんが気になった全国の番組を紹介、面白いツボを探る。
当初108個の予定がどんどん増えて126個になってしまったやきそばさんの常軌を逸したラジオ愛に溢れた講演でした。
・パーソナリティの個性を活かした、趣味やハマっているものなどオタク的な知識を語るもの
・沖縄や鹿児島の方言番組
・占い師などテレフォン人生相談の安定人気
・リスナー参加型クイズなどでの主題からはずれたところのトークが面白い
テーマ:「みんなで考えよう『おもしろコラボ企画』」(ワークショップ)
内容:参加者がグループに分かれて、局やエリアを越えてコラボ番組企画を考える。
radikoプレミアムの普及で、過去にない全国レベルで番組を聴くことができるようになり、是非実現させてほしい、という意図も込めての内容。短い時間で参加社も苦慮しながらも、お互いの担当番組やパーソナリティ同志の化学反応など熱のこもった討論が繰り広げられた。
2017年度テーマ「ラジオ未来予想図~選ばれるラジオへ~」
1日目(午後)
講師:radiko代表取締役社長 青木貴博氏
テーマ:「これまでのラジコとこれからのラジコ」
内容:プレミアム~タイムフリー~シェアラジオと話題が豊富なradikoの現状とこれからの未来の形を、データで可視化しながら解析。
講師:TBSラジオ取締役 メディア推進局長 三村孝成氏
テーマ:「データドリブンな番組制作へ!?」
内容:データを活用し、ユーザー(リスナー)の心に刺さる「体験」を与える番組制作のヒントをいただきました。
2日目(午前)
講師:ニッポン放送 制作部長 三宅正希氏
テーマ:「今年50年を迎える[オールナイトニッポン、その演出術]」
内容:伝説となった人気番組が50年続く秘密とは?ディレクションのノウハウを講義。
「あなた」とラジオの前のリスナー一人一人に語り掛けるマンツーマンシステム、ライバルは裏局でなく睡眠(聴いてもらえない)こと。興味を引き続けるために「3分ユニット」でトーク構成。7割で終わらせ「もっと聞きたい!」とリスナーを煽るなど今すぐ使える番組制作のヒントを惜しげもなく披露していただいた。
2日目二部(午後)
講師:山陰放送アナウンサー 森谷佳奈氏 コメンテーター プチ鹿島氏
テーマ:「SNSであなたとつながる新感覚ラジオ」
内容:森谷佳奈氏がパーソナリティをつとめる「森谷佳奈のはきださナイト!」の裏話を披露。
SNSでの拡散、新規リスナーの取り込み、ラジオプレミアムとSNSを通してリスナー同士が繋がりエリアを越えた番組同士のコラボ出演が実現するなど新たなラジオの可能性をトーク。
「みんなで考えよう[おもしろ番組企画]」(ワークショップ)
内容:グループに分かれ、実現可能な番組をディスカッションし発表していただきました。
2016年度テーマ「魅せましょう!ラジオの底力を ラジオ進化論」
1日目(午後)
講師&講演内容:
「ローカル発のキャラクタービジネス“パンパカパンツ”」
静岡放送 取締役東京支社長 小澤誠氏
㈱ディー・エル・イー キャラクターコンテンツ事業部長 原田拓朗氏
「ローカル局だから出来るコンテンツ展開“名古屋おもてなし武将隊”」
CBCラジオ 編成業務局編成業務部 グループリーダー 安藤美国氏
「島うたと島ことばで紡ぐ 沖縄時間“民謡で今日拝なびら”」
琉球放送 執行役員ラジオカンパニー長 大野京子氏
テーマ:「地方局の成功事例から考える講演・グループディスカッション」
内容:全国津々浦々に放送局がある中で名物番組、コンテンツ制作に携わっている3局の方にお越しいただき、ローカル局ならではの取り組みなど貴重な話を伺った。グループごとに分かれて各成功事例について質疑応答含めディスカッションしていただきました。
2日目(午前)
講師:TBSラジオ 編成部長 三条毅史氏
テーマ:「聴取率No.1!TBSラジオ~その強さの秘密は!」
内容:編成の立場から見る“TBSラジオの強さの秘密”について講演。ラジオ界大注目となった春の大改編から半年後の手ごたえや興味深いお話。
2日目二部(午後)
講師:TBSラジオ 制作局プロデューサー 池田卓生氏
テーマ:「『伊集院光とラジオと』徹底解剖!~ワイド番組について考える」
内容:今年度のラジオ界一番の話題であるTBSラジオの大改編で生まれたゆうゆうワイドの後番組「伊集院光とラジオと」について番組立ち上げから番組作り、裏話まで興味深いお話を伺いました。
2015年度テーマ「やっぱりラジオが大好きです!」
1日目
講師:ジェーン・スー氏 & 橋本吉史氏
テーマ:「ラジオの相談は躍る」
内容:2016年春の新編成から大沢悠里さんの後枠をベルトで担当しているパーソナリティのジェーン・スーさんと「ジェーン・スー 生活は躍る」の番組プロデューサー橋本吉史さんによるお悩み相談を番組風に展開。
(当時の担当番組は週一の「ジェーン・スー 相談は躍る」)
参加者から予め集めたお悩み相談をジェーン・スーさんと橋本プロデューサーが含蓄に富みつつユーモアを交えながら次々に解決(?)していいき、悩みは深刻だが暗くならず頑張ってみようと前向きな気分になれたと意見が多数、爆笑が絶えない講演となった。研修会初日は参加者も長旅の疲れやなれない土地・場所での緊張感が漂う雰囲気になることも多い中、研修会史上最も笑い声の響く和やかな刺激ある時間となった。
キーワード:「ラジオは寄り添いのメディア」「共感」「1m以内の出来事からの放送」
2日目一部(午前)
講師:テレビ東京プロデューサー 佐久間宣行氏
テーマ:「ラジオとテレビ~メディアを越え固定ファンを生み出す番組作り~」
内容:2日目午前の部は異例のテレビ界から講師を迎えた。在京局の中でもローカル局としての立ち位置から、参加しているローカルAM局のディレクター陣もテレビ東京の人気番組「ゴッドタン」のプロデューサー・佐久間宣行氏に予算のない中での企画の立て方や発想の仕方、ネタの仕込み方などラジオにも共通するお話を伺い、制作意欲を掻き立ててもらった。
何より佐久間氏自身が担当番組でも「ラジオ好き芸人」などラジオ愛溢れた特集を組むほど相当なラジオ好き。研修会の前週ニッポン放送「佐久間宣行のオールナイトニッポンR」に一夜限りのパーソナリティとして出演されたばかりの絶妙なタイミングでの講演となった。
キーワード:「違和感を大切に」「ラジオは共犯関係」
2日目二部(午後)
講師:TBSR&C編成デスク 池田卓生氏
テーマ:「ラジオの変革期に考える事」「新規リスナー獲得のために何をするべきか?」(ワークショップ)
内容:午後の部はTBSR&Cの池田卓生氏をコーディネーターにお迎えし、前半で池田氏の講演、後半では参加者を5班に分け、新規リスナー獲得のためには何をするべきかを考えプレゼンしてもらい、池田氏からアドバイスをいただいた。同じ立場にいる参加者同士の議論も熱く、有意義な時間だった。
講演ではラジオの「声だけで絵がない」特性を活かした想像力をインスパイアするアイディアCM音源などを聴きながらラジオの可能性を掘り下げることが出来た。
キーワード:「世間を聞かせていますか?」
2014年度テーマ「テレビからラジオへ~パーソナリティから見る変換」
1日目
講師:福井謙二氏 & 水谷加奈AN
テーマ:「テレビからラジオへ~パーソナリティから見る変換」
内容:元フジテレビの人気アナウンサー福井謙二さん。2013年4月から文化放送「グッモニ」のメインパーソナリティーを務め、1年半が過ぎようとしていますが、テレビとラジオの違いを話してくれました。一番の違いは「リスナーとの距離感」。テレビでは、視聴者のプライベートや立ち入ったことを聞かないし、自分の意見や考えはあまり言わず、中立的立場で進行してきたが、ラジオでは、逆に、あいまいな、どっちつかずの意見は非難されます。テレビでは許されない発言も、ラジオでは比較的受け入れられるのに驚いたそうです。例えば、リスナーのメールに対し「ばかだね~、この人は(笑)」という発言は、テレビでは考えられない、ラジオならではの発言。テレビでは、自分を出せないが、ラジオでは、自分を出せる媒体ですと話していました。
そのほかにも、フジテレビ時代の話。管理職になって、部下のアナウンサーの評価を付けるのが、とても苦労したという話や、ディレクターから「福井さんじゃないと、番組成立しませんでしたね」というキラーワードをもらった話、いいディレクターは、8つほめて、2つけなす、など、ディレクターとしてのアナウンサーの育て方を話してくれました。
また、「グッモニ」のアシスタントの水谷加奈ANは、昨年10月、セミヌード写真集を出版したときの裏話で、撮影した数多くの写真から上司が写真集に載せる写真を選んだという話をしてくれました。NGとなった写真には、お尻が見えている写真もあったそうです。
それで、福井さんのいい番組作りの結論は、「チームワークの良さが番組の質を高める!」。
パーソナリティ、スタッフが一体となっている番組はおもしろい!ということです。
講師:文化放送 放送事業部 井出響太氏・文化放送エクステンド 内田浩之氏
テーマ:「ラジオ局の様々な形・コンテンツの未来」
内容:ここでは、ラジオのネットコンテンツの可能性についての講義を受けました。
各企業がWEB展開をするが、なかなか継続することは難しい。その点、ラジオ(文化放送)は、10年以上前からインターネットラジオを開始し、継続してきて、ようやく花が咲き始めた。AMラジオには、信用・信頼があるので、今からWEBサイトを立ち上げる企業にとっては羨ましく思われています。
そして、企業はSNSに参入し、うまく紛れ込んでユーザーに訴求したいと考えています。そのためには、SNSをエンターテインメントにすることが必要で、一からユーザーを獲得しないといけないという手間がある。しかし、ラジオはすでに、リスナーという多くのユーザーが存在します。そのリスナーに支えてもらう仕組みが必要。その中で、ラジオは「マス」メディアはないという自覚をし、ラジオ局としてのアドバンテージで、何を提供できるのかを考えていかないといけない。
例えば、文化放送では、アニメ・声優・ゲーム系の番組制作に力を入れており、それをファンへのコンテンツ展開を行っています。また、ネットはマニアックなサイトが多いですが、ラジオ番組も、ネットに負けないような、重箱の隅まで届く番組編成が大事。例えばニッチなジャンルで、釣りとか。
2日目
講師:NACK5元常務取締役 田中秋夫氏
テーマ:「AMラジオのFMサイマル化~ラジオの明日を考える~」
内容:災害対策、および難聴対策のため「FM方式によるAMラジオの補完中継局に関する制度整備」が2015年春以降に、大都市で始まります。それにあたり、田中さんからはAMのFMサイマル化について講義を受けました。その中で、費用は増加するが、収入は増えない。 音がよりクリアになるので、その音のよさを伝える番組制作も意識すべき。というような、問題点や対策を話していただきました。
コーディネーター:節丸雅矛氏(エル・ファクトリー)
テーマ:「トークディスカッション」
内容:ここでは、各放送局のディレクターが番組制作にあたっての質問を、長年オールナイトニッポンなどの制作に携わってきた節丸さんにする時間として設けました。
ただ、その質問の時間の前に節丸さんからは、動画CMについてお話がありました。
現在、各企業はネット内の動画CMに力を入れていて、例えば、サントリーの忍者女子高生の動画、トヨタのSAIの動画など、CMかコンテンツかわからないサイト(人を集めるサイト)に企業は力を注ぎ、そしてお金をかけている傾向があるということです。
そのような前フリがあり、各局では、自社のSNSの現状について報告しあいましたが、地方局ほど、それは進んでいないという報告でした。確かに、地方のリスナーは高齢者が多く、SNSを活用しても反応が少ないということですが、これから新たなリスナーを増やすためには、新たな課題が見えたようです。
2013年度テーマ「ラジオの再生~若き制作者からラジオに輝きを!~」
1日目
第1部講師:山本索氏(フリーディレクター)
テーマ:「ディレクターの音創り10の鉄則〜制作者のための放送技術基礎講座〜」
内容:昨年度の“いまさら誰にも聞けない制作者のエトセトラ”からステップアップ、応用編として実際の音源を使用して、より「音」にこだわった制作技術をレクチャー。
第2部講師:石井彰氏(放送作家)
テーマ:「石井彰プレゼンツ あなたの悩み みんなで解決!」
内容:社内で聞けない、日々の業務上の悩みや疑問点(担当ワイド番組のネタ探し、リスナー開拓、ベテランパーソナリティとの関係、社内セクションでの悩み…)などを解決、さらなるアイデアの構築などにつながればとの思いから、ディスカッション形式を取り入れ、同じ立場の現場の制作者の悩みをお互いに共有しました。
2日目
第1部講師:川原雅史氏(TBSラジオ・プロデューサー)
テーマ:「制作者として…パーソナリティとの向き合い方」
内容:TBSラジオのワイド番組「生島ヒロシおはよう一直線」でタッグを組むプロデューサーが、制作者の立場からベテランパーソナリティとの向き合い方、パーソナリティの育成、またワイド番組の企画から放送までの流れを分かりやすく、時には辛らつなコメントを交え講演していただきました。
第2部講師:生島ヒロシ氏(パーソナリティ)
テーマ:「パーソナリティとして‥制作者との向き合い方」
内容:自ら営業もされる生島氏の、クライアントや制作担当者との向き合い方を自らの経験を基に熱く語っていただきました。
2012年度テーマ
「あしたのラジオ~ラジオで生きていくための知恵と技術を身につけよう!」
1日目
第1部講師:山本索氏(フリーディレクター)
テーマ:制作者が語る制作者のための放送技術講座〜いろはのい〜
内容:いい音で録る秘訣や放送機材の使い方など、実際の機材を使いながら講習。いまさら聞きたくても聞けなかった疑問、質問などにも答えます。
第2部講師:石井彰氏(放送作家)
テーマ:録音構成番組の作り方
内容:過去の「録音風物誌」の優秀作品を聞きながら、番組のクオリティを上げるポイントを具体的に紹介。
2日目
講師:津田大介氏(ジャーナリスト/メディアアクティビスト)
テーマ:「ラジオサバイバル論 ~SNS時代の番組作りとマネタイズを考えよう!」
内容:Radikoの全国的な広がり、SNSやUstream連動番組の増加などインターネットに急接近するラジオメディア。ラジオ生き残りの道はネットの中にあるのか?新たな収益源は?等、これからのラジオを考えるホットなトピックスを今注目のジャーナリスト津田大介氏が語りました。後半はTBSラジオ「文化系トークラジオLife」等のプロデューサー長谷川裕氏とのタッグでより具体的な質疑応答を展開。
2011年度テーマ「ローカルラジオの発信力!」
1日目
講師:亀渕昭信氏(ラジオパーソナリティ)
テーマ:「地方のチカラ ラジオのチカラ」
内容: NHK第一で日本全国の民放ラジオ番組を全国に紹介するという番組「亀渕昭信のにっぽん全国ラジオめぐり」で進行役を務められている亀渕氏と一緒に火曜会加盟局から3番組のオンエア音源を聴きながら、あれこれまつわる有意義なお話を伺いました。ラジオを救うのは「愛とカルトだ!」の名言に各局ディレクターも大いに刺激を受けたようです。 また「ビター・スウィート・サンバ」のBGMにのせ、各局参加者の悩み・相談事に業界の大先輩としてお答えいただくコーナーはかつて亀渕氏がDJを務めた「オールナイトニッポン」を彷彿とさせ、参加者の好評を博しました。
2日目
コーディネーター:高瀬毅氏(ジャーナリスト)
パネリスト:IBC岩手放送 姉帯俊之氏
TBC東北放送 鈴木俊樹氏
RFCラジオ福島 大和田新氏
IBS茨城放送 大内庸次氏
テーマ:「ラジオは震災をどう伝えたのか?」
東日本大震災被災地の4局からパネリストをお招きし、パネルディスカッションを午前午後と行いました。
内容:午前の部
被災地各局の震災直後の対応について、実際に現場で体験されたみなさんの生の声を聞きました。
・震災当日(初動)の報道について
・震災後1週間の報道について
・震災報道を経験して、見えてきた課題 等
午後の部
震災以降ラジオの立場はどう変ったのか?をテーマに議論しました。
・震災以降、本当にラジオは聴かれたのか?
・radikoの効果は
・コミュニティFM等他メディアとの連携
写真① 亀渕昭信氏「ローカルラジオの発信力」
写真②「ラジオは震災をどう伝えたのか」
1日目講演後は懇親会と録音風物誌番組コンクール表彰式を開催しました。
2010年度テーマ「Team“ラジオ”~世間を驚かせ!~」
1日目
講師:宮川賢氏(劇団主宰・ラジオパーソナリティ)
テーマ:「ラジオいじりやってます」
内容: 参加局が誇る人気生番組のコーナー・トークの数々を試聴し、これを生きた教材として宮川氏の寸評をいただきました。
2日目
講師:石井彰氏(放送作家)
テーマ:「録音構成番組のツボ」
内容: 過去のラジオドキュメンタリー秀作を試聴しながら、今は制作機会も減ってしまった録音構成番組の制作のツボを講義していただきました。
2009年度テーマ:「ラジオができること~ラジオの力とは」
1日目
講師:兵藤ゆき氏(パーソナリティ・タレント)
テーマ:「ラジオの行く道」
内容:10年間滞在したNYでの生活から感じた日本とアメリカのラジオ文化の違いや「ラジオに必要な3つの「C」①コミュニティ(地域) ②コミュニケーション ③Chu(チュ・愛)というメッセージをいただきました。
2日目
講師:清水克彦氏(文化放送社員)
テーマ:「ラジオの逆襲~坂の上の雲をつかもう~」
内容: 政治記者時代の体験をつづった著書「ラジオ記者、走る」など著作活動もされている清水氏の、ラジオ制作や政治の「今」、そして自己啓発セミナーのようなビジネスマンとして必須な内容まで多岐にわたりお話いただきました。
2008年度テーマ:「いまラジオにできること~音声メディアの可能性を探る~」
1日目
講師:イッセー尾形氏(俳優)・森田雄三氏(演出家)
テーマ:「音声メディアの可能性を探る」
内容:「あなたのおじいさんの真似をしてください」という森田氏の課題を出され独特の演出放送に悪戦苦闘しながらも参加者は果敢に挑んだワークショップを行いました。
2日目
講師:二宮清純氏(スポーツジャーナリスト)
テーマ:ラジオとスポーツジャーナリズム
内容: 北京オリンピックの取材から帰国されたばかりの二宮氏から地域スポーツの盛り上げについて、Jリーグの例を出しながら講演いただきました。